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夜の内川ウォーク
2020.11.20 up

ゆったりとした時間が流れる内川。川が暮らしのすぐそばにあるからか、水がたゆたうように人の流れも穏やかです。川沿いでは、ご近所さん同士で談笑する人や、のんびり散歩をする人、家族でサイクリングを楽しむ人の姿が見られます。

これまで内川ウォークでは、内川で人々が訪れる先、まちのお店を紹介してきました。『着物でまち歩き』や、『オーガニックなカフェ』『懐かしのパン屋さん』など、いずれも日中に行くことができるスポットです。

今回、ご紹介するのは夜の内川の過ごし方です。道を歩く人もなく静まりかえった夜の内川は、水の音や草木が擦れる音、波に揺れる船の音が聞こえてきます。昼間とは違った表情をみせる内川をゆっくり散策できるのは、地元の方と宿に泊まった方の特権です。秋の夜長に内川散策を楽しむのはいかがでしょうか。

日帰りでは味わえない内川のある一夜をご覧ください。

 

日没までまったりティータイム

まずはホテルで夜を待ちます。秋は日が落ちる時間早まり、夜が長くなります。水辺の民家ホテルのチェックインは16時から。チェックインを済ませる頃には、辺りが暗くなりはじめます。

ウミネコのダイニングには、内川に向かって大開口のガラス戸とブラインドカーテンがあります。カーテンもガラス戸も開放できるので、夕暮れ時の内川を眺めながら、備え付けのお茶やお菓子を味わうのも楽しみ方のひとつかもしれません。

ご用意しているお菓子は、3種類。すべて富山のものでそろえています。まず、富山市の「工房ふじや」が作る、砂糖不使用、無添加の自然な甘さが味わえるドライフルーツ。それから、当ホテルのすぐそばにある「野村屋餅店」のスノーボールクッキーこと「内川さんぽ」はその名の通り、お散歩のお供にぴったりの手軽さです。また、「Lupe」の菓長お手製の、カモメと舟型のクッキーは港町にぴったり。食べるのがもったいない可愛さです。

 

また、民家ホテルの備え付けの冷蔵庫には、オーガニックにこだわった、からだに優しい飲み物をご用意しています。ラインナップは、オーガニックビール、ノンアルコールビール、子供も飲めるジンジャーエールに、トマトジュースです。ご購入の際は、黒いブタの貯金箱にお金を投入するか、「PAYPAY」でのお支払いが可能です。

 

今晩は、夜の内川散策のお供に「サンサンオーガニックビール」を持ち出します。ほろ酔い気分で夜風に当たりましょう。

 

夜の内川は発見がいっぱい

外に出ると、内川は波がたち、水面に反射する街灯のあかりが揺らいでいました。船は波にあわせてギーギーと音を立て、どこからか鳥の鳴き声が聞こえてきます。怪しげな夜の雰囲気にどことなくワクワクします。ホテルを出て、右手に向かいます。

 

見えてきたのは、新西橋。映画『人生の約束』の撮影地にもなった橋です。橋のたもとに設置された金属のモニュメントが特徴的で、欄干も金属製です。内川には全部で12本の橋がかかっており、それぞれが個性あるデザインです。夜になると橋が照明で照らされ、幻想的な景色が私たちの目を楽しませてくれます。一口にライトアップと言っても、それぞれの橋の特徴に合わせたライティングなので、昼間以上に個性を楽しめます。

橋は漁船が下をくぐれるように、川岸よりも高く位置し、橋に上ると、より俯瞰的に内川を見渡すことが出来ます。私は、川沿いの家々の明かりや、まっすぐ伸びる川をぼんやり眺めながら、ビールをちびちびと飲んでいました。

 

川沿いから離れて路地に入ると、ブランコがひとつだけの小さな公園を見つけました。誰がどんな意図で設けたのか、「なぜこんなところに……⁉」と思わずにはいられません。昼間だと人目を気にして乗るのをためらうブランコですが、夜なら人目がないので遠慮なく遊べます。夜ならではの楽しみ方をひとつ見つけました。

 

再び川沿いに戻り、東に向かって歩きます。今度は「西宮神社」が見えてきました。以前、『海へ出航!』の記事でもご紹介しましたが、西宮神社は海上安穏と大漁祈願の神様である恵比寿が祭られています。漁に出るときに人々がお参りできるように、鳥居が海側に向いている珍しい神社です。

昼間に見たときは、沢山の海人たちを見守ってきた西宮神社に穏やかな母親像を見ましたが、夜に見ると威厳を感じる見た目に父親像を抱きます。夜の西宮神社は堂々たる姿で、早朝にやってくる漁師たちを待ちうけているかのようです。

 

内川沿いで見られるのは橋や神社などのスポットだけではありません。船を係留しているロープの上に大きな鳥が止まっているのを見つけました。おそらくアオサギでしょう。夜になると、河岸や係留ロープの上にとまっているアオサギを見ることができます。アオサギに気付かないまま近づくと、突然大きな声を上げて飛び立っていくので、こちらまでびっくりさせられます。

 

肝は冷えても身体が冷え切らないうちに、30分程度の散策を終え、ホテルに帰ります。

夜の内川は日中とは違った魅力がたくさんありました。夜に開いているお店からにぎやかな声が聞こえてきたり、街灯の支柱に面白いモニュメントを見つけたり、道路の隅っこに座っている猫に気づいたり。にぎやかな昼間に比べて、より小さな発見があります。一方で、船のこすれる音やアオサギの鳴き声、細い路地の暗がりなど、昼間とは違った怪しげな雰囲気も楽しめます。秋の夜長にビールをたずさえ、ぶらぶら散歩してみるのはいかがでしょうか。自分だけの発見があるかもしれませんよ。

文:笠原大貴・高橋知奈

編集:大坪史弥

写真:笠原大貴

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